自然

イヌサフランの毒性とは?画像と行者ニンニクとの見分け方のコツ

こんにちは。ギボンヌです。

山菜の美味しい季節ですね。
タラの芽、わらび、ふきのとう、こごみ。
そして、ギョウジャニンニク。

行者ニンニクは行者が厳しい修行に耐えるのに必要な活力になったと言われるほどのパワーフード。

ギョウジャニンニクは「幻の山菜」と呼ばれています。

食べ応えがある大きさにまで育つには5年ほどかかり、天然のものはほぼ採りつくされた状態です。

採り尽くされてしまうと自然に生えてくるのは難しい山菜ですから「幻の山菜」といわれるのもわかるように思えます。

そんなギョウジャニンニクなのですが、すごく似ていて間違われやすい毒がある植物があるんです。

イヌサフランです。

その毒で食中毒を起こすと死に至ることもあります。

今回は、イヌサフランとギョウジャニンニクの見分け方や、ほかに間違いやすい野菜や山菜についてまとめてみました。

イヌサフランの毒性と症状

イヌサフランの有毒物質は、球根や種子に含まれるコルヒチ(colchicine)です。

イヌサフランを誤って摂取すると下痢、嘔吐、皮膚の知覚麻痺、呼吸困難や肝機能障害を発症し、重症の場合は死亡することもあります。

イヌサフラン食中毒・死亡事故から学ぶ誤食事例

ここではイヌサフランによる食中毒、死亡事故について過去の事例を集めてみました。

そこから事故を予防するために学んでみましょう。

イヌサフランをギョウジャニンニクと誤食 意識不明

群馬県は2019年4月20日、有毒植物のイヌサフランを食用のギョウジャニンニクと誤って食べた同県渋川市の70代夫婦が、食中毒症状を起こし病院へ搬送されたと発表した。

夫は呼吸困難となり、意識不明の重体、妻は嘔吐(おうと)や下痢の軽症だという。

朝日新聞より

自宅で育てたイヌサフランをギョウジャニンニクと誤食 死亡

男性と60代の妻は2018年4月22日夕、自宅の敷地内に生えていたギョウジャニンニクと一緒にイヌサフランを採り、ジンギスカンの具材として使用した。

男性は下痢などの食中毒症状を訴え、24日朝に病院に救急搬送され、同日亡くなった。妻も発症したが、回復しているという。

産経新聞より

イヌサフランをじゃがいもや玉ねぎと誤食 死亡

北海道帯広保健所は2018年7月24日までに、管内の80代の女性が有毒なイヌサフランの球根を煮物にして食べ、死亡したと発表した。

ジャガイモやタマネギと似ていることから、誤って食べた可能性があるという。

日本経済新聞より

イヌサフランを敷地内から採取ギョウジャニンニクと誤食 死亡

2017年5月11日、富良野保健所管内で、知人宅敷地内から採取した植物をギョウジャニンニクと思い、自宅で炒め物にして喫食した。

1家族3名が約30分後に下痢、嘔吐等の症状を呈し、翌日医療機関に緊急搬送された。

富良野保健所の調査の結果、有症者が当該植物を採取した場所にイヌサフランが生えていたこと、有症者の症状がイヌサフランに含まれる有毒成分コルヒチンによる中毒症状と一致したことなどから、イヌサフランを原因食品とする食中毒と断定された。

なお、有症者のうち1名は容態が悪化し死亡した。

国立保健医療科学院より

庭のイヌサフランをミョウガと誤食

2016年3月8日、患者の姉が自宅庭で栽培していた植物をミョウガと勘違いし、姉妹2人で球根を茹でて食べたところ、患者1名(女性、60代)が腹痛や嘔吐、肝機能障害などの症状を呈した。

姉は当該植物を口に含んだが、吐き出したため異常はなかった。

北海道立衛生研究所が残っていた球根や葉を検査した結果、イヌサフランと判明した。

国立保健医療科学院より

ギョウジャニンニクと間違って栽培したイヌサフラン誤食 死亡

2014年9月4日夜、静岡県の70代男性が、ギョウジャニンニクと間違って栽培していたイヌサフランを他の野菜と混ぜ自宅で煮物にして食べたところ、5日未明から吐き気や胃痛などの症状を訴え入院し、9日に死亡しました。

新潟市ホームページより

イヌサフランをじゃがいもやミョウガと誤食

2013年6月、イヌサフランを誤食したことによる食中毒が全国で2件発生しています。 

畑で採取したイヌサフランの球根をジャガイモと間違えて食べた(嘔気、嘔吐、めまい、頭痛など)

庭に生えていたイヌサフランをミョウガと間違えて食べた(腹痛、下痢、嘔吐、発熱、肝機能障害など)

奈良県内吉野保健所より

イヌサフランをギョウジャニンニクやオオアマドコロと誤食

平成5年(1993年)に岩見沢市(ギョウジャニンニクと誤食、患者数 1 名。

平成15年(2003年)に中富良野町(ギョウジャニンニクと誤食、2名。
内 1 名死亡。

平成16年に千歳市(オオアマドコロと誤食、3名)において発生している。

これらの事例では、イヌサフランを味噌汁やジンギスカン鍋に入れたり、天ぷらにして食されていた。

有毒植物イヌサフラン調理品中のコルヒチン残留量 佐藤 正幸 姉帯 正樹より

イヌサフランをギョウジャニンニクと間違って販売 死亡

中毒事例は近年増加傾向にあり、厚生労働省の食中毒統計によると、平成 24年〜28年(2012〜2016年)までの5年間に、本事例も含めて9件の事例が発生し、うち5件で5人の死亡者が発生している。

平成28年(2016年)5月飛騨市内の販売施設において、ギョウジャニンニクと誤りイヌサフランが販売された。

過去の事例は、家庭で園芸用に栽培したイヌサフランの葉や根茎を誤食したことによる中毒事例がほとんどで あるが、本事例はイヌサフランが誤って販売された稀有な事例であり、少なくとも3人が喫食し、1人が中毒を起こした。

岐阜県内で誤販売されたイヌサフランによる食中毒事例
南谷臣昭,若園久美子,後藤黄太郎
より

イヌサフランをサフランと誤食

お花がサフランと似ているので花柱を乾燥させて、スパイスとして使用できると誤認しての中毒例もあります。

イヌサフランを飼い犬が誤食し死亡した事例も

飼い犬が球根を食べてしまい死亡した例も報告されています。

イヌサフランを園芸用に改良したものはコルチカムと呼ばれていて、球根草です。

コルチカムにはちょっと変わった特色があって、球根を土に植えなくても秋になると花が咲くのです。

だからと、土に植えないで球根を置いて花を咲かせることは、ペットがいるお家ではやらないほうがいいでしょう。

イヌサフラン食中毒・死亡事故からみえる誤食

ここまで過去の食中毒・死亡事故を見てきてわかることは、イヌサフランは色んなものに間違われるということです。

ギョウジャニンニクと間違われることは多いですが、それだけではないのですね。

イヌサフランが誤食されやすい食べ物

ギョウジャニンニク

じゃがいも

玉ねぎ

ミョウガ

ニンニク

ギボウシ

オオアマドコロ

ギョウジャニンニクが貴重だから、ついつい誤食するのかな?と思っていたのですが、そういうわけではないですよね。

玉ねぎやじゃがいもと間違えるといくのですから。

根本的なところだと感じます。

「なんでも食べられそう」と思うことは危険なことですね。

そして、大きな問題は、販売者が間違えているということ。

ギョウジャニンニクだと言って販売してしまえば、それは信じてしまいますよね。

購入する場合にも、見分けかたを知っている必要がありますね。

イヌサフランの画像とギョウジャニンニクの比較

ではイヌサフランを写真で見てみましょう。

東京都薬用植物園より

イヌサフランの花

国営武蔵丘陵森林公演より

美しいですね〜。
白いお花もあります。

厚生労働省より

ギョウジャニンニクの花

東京薬用植物園より

イヌサフランとギョウジャニンニクとの見分け方のコツ

ニンニク臭があるか?

見分けるコツは、食用のギョウジャニンニクには強烈なニンニク臭があり、株に近寄っただけでわかるほど強いにおいを放っています。

茎が赤紫色をしているか?

ギョウジャニンニクは茎が赤紫色をしているのに対し、イヌサフランは茎の根元が赤くなっていない点もわかりやすいポイントです。

春は葉っぱの誤食に注意!

葉は花が咲いたあとに出るので、春はギョウジャニンニクやギボウシ、オオアマドコロなどとの誤食が起こります。

秋は球根系の誤食に注意!

イヌサフランは根が球根のような形をしています。

その球根の部分はたまねぎやじゃがいもニンニク、ミョウガと間違われやすいです。

札幌市より

イヌサフランの球根が間違われるもの

写真たまねぎに似たイヌサフラン

写真じゃがいも似たイヌサフラン

新潟市より

イヌサフランとミョウガ

札幌市より

オオアマドコロ(大甘野老)

北海道立道南四季の杜公園より

オオアマドコロは新芽のころはイヌサフランと似た感じがありますね。

おわりに

今回はイヌサフランが山菜の時期にはギョウジャニンニクなどと間違えて中毒になりやすいことから、見分け方をお届けしました。

イヌサフランが間違われやすいほかの野菜や山菜についても紹介しました。

注意することは、「分からないものは食べないこと」「分からないものは人にあげないこと」です。

美味しいものを食べるつもりが、元気をつけるつもりが、死んでしまっては元も子もありませんから、是非ご注意ください。

お役にたてれば嬉しいです。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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ギボンヌ
こんにちは。兵庫県在住のギボンヌです。 「人生は実験だ!」と思って生きています。 表も裏も上から下から、いろんな角度から覗いてみたいのです。